Kahikoを踊るフラダンサーなら
必ず知っていて欲しい植物:`Ama`u。
今日は、シダの仲間
‘Ama'uのお話を少しだけ・・・
シダは、ハワイの無数の物語の背景となり
ハワイの生態系の基盤となる植物
また 古代ハワイアンの時代から
神々が宿る神聖なる植物の1つとして
OliやChantなどにも多くその存在が残されています。
このシダはハワイ諸島に最初に定着した植物の 1 つ。
何百万年も前、風に吹かれて広大な太平洋を渡って
新しく冷えた溶岩の上に着地した胞子は、
そこで亀裂に収まり、発芽して成長しました。
これらの先駆的なシダは、無数の世代を経て、
170 以上の異なる種に進化します。
ある種は海岸沿いの島に、他の種は熱帯雨林に
そして少数の種は極寒の山頂に適応しました。
ハワイのシダは森を作る植物。
それらはミネラル豊富な溶岩を土壌に分解するのに役立ち
分解するにつれて、次の植物へ
つまり。。
丈夫なナウパカの低木や高貴なオヒアの木のための生息地を作り出していくのです。
そのシダの中で
‘Ama'uはハワイ固有のシダの中で最もよく知られている植物。
なぜなら ‘Ama'uの新しい葉は鮮やかな赤色になり、
成熟すると光沢のある緑色変化していく美しい色合いを持ち
人々を魅了するからです。
‘Ama'uは古代ハワイアンの時代で多くの役割を果たしました。
カフナ(祭司)やアリイ(王族)は、
‘Ama'uの葉が砕けて柔らかくなった道を歩きました。
建設業者は かやぶき屋根の様に隅にシダを詰めて防水加工を施します。
この製法は、現在もハワイ島ホナウナウにある王立霊廟、
ハレ・オ・ケアヴェで使用されています。
女性は‘Ama'uの新芽から出る樹液を使ってカパ(樹皮布)を接着したり
衣服の染色や香り付けに使用されます。
また、ハワイの格言にある様に
Huli ka lau o ka ‘ama‘u i uka, nui ka wai o kahawai
‘Ama'uの葉が高地に向かうとき、それは洪水の兆候。
風が吹くと`Ama`uの葉が山に向かって曲がり、
雲が内陸に吹き込まれ、雨が降ると
気象予報士としても人々の生活に役立っていたそうです。
そういえば、
以前Blogにも書いた? Kamapua'aのお話の中にも
‘Ama'uが出てきています。
半神のハンサムな男性は、
海の中ではHumuhumunukunukukapua'aという魚になり、
陸の上では イノシシ、霧雨のカーテン、
そして、この‘Ama'uのシダに姿を変えます。
有名な彼の物語の中で
ハンサムな男性のKamapua`a は、
火の女神Peleに求婚する為にキラウエア火山へ行くのです。
しかし、Peleは、彼の事を受け入れるどころか侮辱し
プライドを傷つけられたKamapua'aは、
獰猛なイノシシに姿を変えPeleに襲い掛かります。
Peleは、溶岩と大きな炎で反撃しますが、
Kamapua'aは、豪雨を起こしそれらを鎮圧します。
そんな戦いが続いた後 Peleの領域をシダで一杯に囲ったという事から、
ハレ マウマウ(‘Ama'uma`uの家)と名付けられたとされています。
(物語はその後結婚したり別れたりになりますが。。)
Kahikoを踊るダンサーは、知らない人はいないMeleの場所。
メリーモナークで毎年の様に
まだ このHale Ma`uma`uへの火口へ行く事が
許可されていた頃、幾度となくハーラウで訪れました。
あの場所の空気、目の前に広がる風景
裸足の足から伝わってくるエネルギー、
身体全部が囲まれる様な感覚
たった1本の力強く伸びるオヒアの木の下の
僅かな‘Ama'uのシダ。
私が感じた事を残念ながら
言葉では表現できなくって伝えられないけれど、
OliやChant、物語など祖先が残してくれた多くのものの中に
大事な事、そして、色々なヒントがあります。
それらに気付けるか。。いや、
それらを与えてもらえるかどうか。。。
それはKahikoを踊るダンサー次第。
ダンサーがどれだけ望むのか、
努力するかによって開かれて行くのだと思います。
ちょっと話がずれてしまったけれど、
Hulaの道は、永遠に続きます(笑)
今日は、‘Ama'uのお話。
知れば知るほど、興味が湧きますね。
まだまだ書きたい事はありますが、
この辺で。
良い週末をお過ごしくださいね❤