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  • 執筆者の写真Kaleialoha

Meleから学ぶ物語




リクエストを頂いているレッスン曲、Ka Makani Ka`ili aloha

今、このMeleの準備をしています。


1940年代のトラディショナルソングだけど、

全く古さを感じない、。


コンテンポラリーのハワイアンソングは、

素敵な曲もいっぱいあるけれど、

その都度ブームがあって、そのブームが過ぎると、

なぜか、あ、この曲昔はやったよね~みたいな

”昔流行った曲”な感じになる。


しかし、トラディショナルソングは違う。

昔が蘇ってくる感じ。

何年経っても、飽きないというか、新鮮で

しかも、感動する。

それは、真のハワイアンソングだからかもしれない。


さて、

このMeleの舞台は、マウイ島、キパフル。

多くの遺跡も残され、質の良いKoaの木が育ち、カヌーの神々が

住んでいる場所として、カヌー製作者から崇拝される場所でもあります。



このキパフルに吹く、風の名前が Meleのタイトル、Ka Makani ka 'ili aloha

多くの方々が知っている様に

Makani は、風、Ka 'iliは、奪うとかひったくるという意味

そして、Alohaは愛。


他の男性と一緒に家を出て行ってしまった愛する奥さん。


旦那さんがKahunaにお願いして

この風によって愛しい奥さんを連れ戻してくれた

という伝説から作られたと言われるMele.


内容は、ざっくりこんな感じで、

実際の伝説に出会った事が無かったのね。


でも、今回、このMeleの内容を改めて調べていくと、


その伝説と出会う事が出来たの。


それは、1980年のある雑誌の記事。

ハワイ語と英語で書かれていて、

そこから、私が日本語に訳したものです。

今日は、少し皆さんにシェア。


キパフルの愛を奪う風と呼ばれるKa Makani Ka 'ili aloha

山の上から海に向かって吹き下ろす風。


キパフルに住む夫婦。

そして同居している男性。

実は、この女性は旦那さんには内緒で

同居している男性とも関係をもっていたの。

長い間、3人での生活が続きますが、

ある日、この同居人の男性と奥さんは、

二度とこのキパフルには戻らないと決心し、

家を出てホノルルに行ってしまいます。


奥さんを愛してやまない旦那さんは、

Kahunaにお願いして、奥さんを取り戻したいと伝えます。

すると、Kahunaは、私の言うとおりにしたら

奥さんは必ず戻ってきますと伝えます。


その方法は。。。


まずは、奥さんのお気に入りのIpuを持ってくるように伝え、

急いでKahunaのもとへ持っていくと、

早速Kahunaは、そのIpuに優しく口笛を吹きかけます。


そして、愛のチャントが始まります。

数多くの愛のチャントです。

チャントが唱えられる度にこのIpuは、

まるでチャントを受け入れたかの様に重くなっていくのです。


長い間それは 続き、

最後のチャントが唱えられた時、

空、大地、そして海、全ての祖先の霊に祈りを捧げる為に集中し

Kahunaの息が止まります。


祈りが終わった後、息を止めていたKahunaは、

ゆっくりと呼吸を吐いて息をIpuに吹きかけ、

今度は風の精霊に

このIpuをホノルルに届ける様に祈ります。



祈りが終わった瞬間、物凄い勢いのある強風が吹き、

このIpuは 荒波の中へ消えていくのです。


その1週間後、Ipuはホノルルの海に浮かび、

その翌日には、ワイキキの海に浮かんでいました。


その頃、奥さんは、

旦那さんの思いなども知らず、

ホノルルの山側のエリアに住み、楽しい生活をしていました。


ある日、どうしても海藻が食べたいと思い、

ホノルルの海岸を歩きます。

そして、海藻を求めてワイキキの海へと到着するのです、


ワイキキの海岸で海藻獲りに夢中になりながらも、

海に浮かんでいるIpuに気が付きます。

見た事のあるIpu。。。

そう、彼女のお気に入りのIpuがあるのです。


すぐさま手に取り、Ipuのの蓋を取ると、

旦那さんの香りが Ipuの中から放たれます。

それは、愛しくて、優しい香り。


その香りによって、彼女の心は、

長い間忘れていた旦那さんへの愛で満たされるのです。


そして、すぐさま、

彼女は、旦那さんの元へと帰るのです。


めでたし~。



で、実は最後に え?っていう落ちがありますが、(笑)

そこは、今回は省きます。


(物語は、諸説あります)



Ka Makani Ka 'ili Aloha.

物語の全体が分かると、フラを踊るイメージも湧きますね。


今まで出会う事が無かったこの物語。

もう知っているからと調べる事を辞めていたら、

出会う事は無かったと思うの。


フラは学び続ける事。

今回改めてその大切さを感じました。


Meleの背景にある物語や、歴史。

知れば知るほどワクワクします。



まだまだこのMeleについて書きたい事もありますが、

今回はこの辺で。




皆さん、良い週末をお過ごしくださいね❤



















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